尾ひれのついたお話→ |
とある時とある場所、妖精が大量発生した! それを知った者達は何処ぞの緑の剣士よろしく虫取り網片手に取りに行った! そして一向に妖精は減らない! 妖精が集まると変な事が起きる! そんなこんなで今、あちらこちらで物が浮いたり行方不明が出たり擬人化したり物体化したりLSDやっちゃったりガンギマリしているのだった! しかしお気楽な住民は妖精のせいでアホになったのか特に気にしないのであった! 場面は移ってとある教会。 教会の管理人、メリクラウことマリーは悩み事を聴いていた。 「えーと、つまり、畑が荒らされるのをどうにかしてほしいと」 「そうですじゃマリーさん! 彼奴は畑を荒らした挙句『うっほほーい』と何処かへ逃げたのですじゃ!」 「で、ちらっと見えた結果、その犯人と思しき者は尻尾をバネのようにして飛ぶオレンジと黒のシマシマな奴だった、と」 「天狗じゃ! 天狗の仕業じゃ!」 「狗じゃなくて虎じゃないかなあ。とりあえず、ドングリだしときますね」 その後、一段落ついたマリーは考えた。 「うーん、これも妖精の影響なのかなあ。最近は何か増えてるっていうし……」 マリーは考えた。 紅茶飲み。 眠くなり マリーさんぼんやり考えた。 お布団はとても気持ちがいいし。 今日は何かこの後あったけ。 あったっけ。 「なかったな」 そんなわけでマリーさん、ぐっすりすやすや夢の中……。 「……はっ。何故か辺りが暗い」 日も落ちて少し経った頃にマリーが起きると、同居霊のシルキーが珍しく慌てて話してきた。 「…………っ!(HELP!」←手話 「んや? なーに、シルキー」 「『〜〜〜〜(楽♪ ……(疑? 〜〜〜〜(慌!?』」←回想中 「? 冷蔵庫で、何?」 「…………っ!(COME!」←手を引っ張る 「わわっ」 シルキーに急かされて冷蔵庫を開けると、そこには凍った妖精がいました。 「わーお」 これにはマリーもちょっと驚き。 「困るなあ。ジュースが欲しいなら言ってくれればいいのに」 「\(゜ロ゜\)==(/゜ロ゜)/」 「『そうじゃない』? 冗談。ふーむ、じゃあ、シルキーはこの娘たちを解凍してあげて? 私はでかけてくるから」 「…………\(゜ロ゜\)?」 「『何処へ?』? ん、仕方ないから、ちょっと社会見学に」 そんなわけでマリーさん、ふわりと飛んで夜空の中……。 場面は変わり魔術師ギルド。 魔女っ子、ヴァンベルトことヴェルは、同じく魔女っ子のワイダン好きのY氏、一人と一羽で今回の事件を話していた。 「ところでヴェル君、君、妖精の粉が如何にして作られているか……知っているかな?」 「ん? そう言えば知らないな」 「ちっちっち、ダメだなーヴェルちゃん。魔術師たる者、自分が使っているものがどういうものか、知っちゃあいなければ」 「む、むう。じゃあ、お前は知ってるのか?」 「知らないでこんな話題ふりますか! ぼかあ知ってるね、アレはねえ……文字通り妖精が身を粉にして作っているのだよ」 「ま、マジで!?Σ( ゚Д゚)」 「そして魔法の薬は妖精の体液」 「ほわ!?Σ(; ゚Д゚)」 「更にお金に困った魔法少女は自分の聖水を自撮り写真と一緒にう……」 「や、やめろー。私はやらないからな! お金に困ってもそんなことやらないからなー!」 「いや、でも実際に魔女の体液はMP回復にはいいんでよ? 果実と肉体、何が違うのか! あ、でも乙女は甘い果実だね」 「や、やめろー」 とはいうものの、本当に妖精の粉は妖精の粉なのか、疑問に困ったヴェルは知り合いのマリーお姉さんの教会に訊きに行くことにした。 しかし教会についてみると、何処かへと飛んでいくマリーの姿が。 「あり? マリマリ姉さん何処へ行く。しかしヴェル、ははーん、とすぐに合点が言った。これはあれだ、この妖精事件を見に行くつもりだな。てかなんで皆これを放ったらかしにしてるのかね。 割とやぱーなな事も起こってるのに。え、私? 私はほら、面白いこと好きだし……って、ああ、成程ね。しかし、だ。 この展開、私がマリーより先に事件を解決すれば、マリー褒めてくれるかな。ふふ。よーし、ならばマリーを先回りして事件 解決といこうぢゃないか! と、独り言つのはここまでにして。BGMスタート! 魔女宅気分でLet' fly!」 そんなこんなで、ヴェルは星空へ飛んでった……。 |